7月11日の新製品発表会当日、会場は新聞・雑誌などのメディアの方々や写真家の皆さんなど200名弱の出席者で賑わいました。登壇したSIGMA代表取締役社長 山木和人は、まずSIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary、SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art、SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Artといった新製品を発表。合わせて今後のレンズ開発についてプレゼンテーションを行いました。
会場がどよめいたのは、大画面モニターに「One More Thing…」という文字が映し出されたそのあとです。「デジタルカメラの脱構築」をキーワードに発表されたのは、世界最小・最軽量で、裏面照射型の35mmフルサイズ・有効2460万画素ベイヤーセンサーを採用したミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」。「シームレスでスケーラブル」「ポケッタブル・フルフレーム」そして「デジタルカメラの脱構築」というまったく新しいそのコンセプトに、出席者からは驚きの声が上がりました。
プレゼンテーションの後、様変わりした会場では、自社スチルレンズはもちろん、SIGMA fpの各種専用アクセサリーに加え、シネレンズ、さらにドローンまで、さまざまなセッティングを施したSIGMA fpを展示。プレゼンテーションで期待を高めていた出席者の方々がすぐさま手にとり、小ささ、軽さを実感するとともに、多彩な使用シーンをイメージしている様子が見受けられました。また、フラワーアーティスト塚田有一さんによる巨大なフラワーアレンジメントも人々の目を引き、会場に文字どおり華を添えていました。
一方、プレゼンテーションの際に上映され、製品とともに注目を集めたのが、SIGMA fpのコンセプトムービーです。企画・演出をアートディレクター・辻川幸一郎さん、撮影を写真家・映像作家の蓮井幹生さん、オリジナル楽曲をCorneliusが担当。これ以上ない豪華なコラボレーションによって、撮影のスタイルやカテゴリーを問わず縦横無尽・変幻自在に対応できるSIGMA fpのエッセンスが、2分間の映像に凝縮されました。
あらゆる方向から撮影され、音楽に合わせて瞬きする間もないほどのスピードでセッティングが変わってゆくこのムービーは、CGを使わず、すべて実写で制作されています。撮影ではまず、セッティングが変わってもカメラを同位置で固定するための専用の特殊機械を設計。さらに映画撮影にも使用されている大型のモーションコントロールアームを用意し、撮影に挑みました。また、学生から映像ディレクターまで、さまざまな個性をもつ多数の出演者が登場し、“使うひと本位のデジタルカメラ”というSIGMA fpのコンセプトを表現しています。
SEINでは、このムービーに込めた思いや制作エピソードをお聞きした辻川さんのインタビューを近日公開予定です。ぜひお楽しみに!