[ SIGMAで写真を楽しむ人の、とっておきのフォトファイル ]

肩ひじ張らずに使える素直なカメラ

Wesley Wongさん「Giclee Art Sdn Bhd」オーナー

私がSIGMAのカメラ(SD9とSD10)を知ったのは2006年に遡ります。PBase.comなどの写真フォーラムの中で驚くべき画質を目の当たりにし、すぐに惹かれるようになりました。当時600万~800万画素のセンサーを持つデジタルカメラが台頭し人気を集めていた時代に、これほど美しく、かつリアルな描写力を持つカメラは見たことがありませんでした。

それからしばらく気になってはいたものの、SIGMAカメラの所有には至りませんでした。ところが、2012年にDP Merrillシリーズが発売され、有効画素数が1,400万画素から4,600万画素という飛躍的な進歩を遂げたことは、私にとってカメラシステムに参入する絶好の機会になりました。また、SIGMA GLOBAL VISIONの一環として行われた製品の革新により、高い品質と光学性能が手頃な価格で手に入れられることになり、これこそ私が求めていたものへの答えではないかと思ったのです。

DP1 Merrill、DP2 Merrill、DP3 Merrillをはじまりに、その後dp Quattroとsd Quattro、sd Quattro Hも使っています。現在までに8本以上のSIGMAレンズが防湿庫にありましたが、その多くは今でも現役です。

SIGMAのカメラは決して多機能ではありませんが、使いやすさや、センサーが描く驚くべき画質を含めた芯のあるデザインが、私が関わるあらゆるジャンルの写真にぴったりだと感じています。「肩ひじ張らずに使える素直なカメラ」という印象です。他の高画素カメラが必要ないほど傑出したクオリティの大判プリントができるので、使えば使うほど親しみがわきます。

ジクレー印刷による美術印刷を行う私にとって、写真への深い理解を持つことと、撮影から印刷までの仕組みを知っていることはとても重要です。私自身は写真家ではありませんが、風景や静物、抽象的な自然、ストリートフォト、ポートレイトなどかなり幅広いジャンルの撮影をしています。撮影よりもさらに重要なのは、気に入った写真を印刷すること。SIGMAのカメラとレンズは、高解像性能かつリアルな描写力を持ち、大変になりがちな後処理なしで驚くべき色を出してくれるので、私にとってとても心強い道具なのです。

私は当初、SIGMAは他社の純正レンズの代替品として、品質の高い製品を提供する有能なサードパーティーメーカーという認識をしていました。それが次第に総合的な写真のシステムとソリューションを提供するメーカーという認識が強くなっていき、それが最初に手にした製品(DP Merrill)へ結びつきました。SIGMAは設計、品質、信頼性といったコアバリューを維持しながら、革新的な製品とソリューションを提供する会社であると考えています。

Wesley Wong

「Giclee Art Sdn Bhd」オーナー

マレーシア在住。ジグレー印刷と美術品の複製を専門とする「Giclee Art Sdn Bhd」を経営。また、印画紙の「イルフォード」のギャラリー世界初号店のオーナーも務める。ギャラリーでは展示会実施の他、教育やアーティストの育成(artiKARYA)にも力を注いでいる。

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