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墨塗

[ painting ]

透明なガラスの周縁部を黒く塗る「墨塗」工程。強い光がレンズ周縁に反射して発生させるフレアやゴーストを防止するため、チップという棒状の器具で手作業で塗り上げていく。高い精度と技術、そして忍耐力が必要とされる、シグマが誇る職人技である。

photo : Mizuho Tamaru

シグマ会津工場 光学素子加工第2部 接合墨塗課第3係長
宇川美智枝

墨塗工程では、大小さまざまなサイズ・形状のレンズの側面を、作業者一人ひとりが専用チップを駆使して均一に塗り上げます。新機種のレンズの形状には複雑なものが増えていますので、試作段階からその塗り方を試行錯誤しています。そうしたたゆまぬ努力と向上心・探究心がシグマの世界品質を支え、ユーザーの信頼を勝ち得ていると思います。経験と蓄積された高度な技術・感性を受け継いでいく仕事に誇りと自信を持って、スタッフ一同努力していきたいと思います。

使い込まれた墨塗り用の道具。筆の部分で墨を調合し、チップ(スポンジ部分)でレンズ周囲を塗り上げていく。

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